CES2023からソニーグループの注目ポイントを解説

今回は1月5日にラスベガスで開催されたテクノロジー見本市「CES」での、プレスカンファレンスからソニーグループの注目ポイントを解説します。

 

CESでのプレスカンファレンス

 

CES2023での主な発表

①PS5累計出荷台数が3千万台を突破

②PS5は22年12月に月間出荷数最多を更新

③発売予定のPSVR2にはグランツーリスモ7無償アップグレード対応など30タイトル     以上のソフト開発が進行

④人気ゲームタイトルのグランツーリスモを映画化

⑤SonyHondaMobillityのEV車のブランド名は「AFEELA」プロトタイプも公開

⑥「AFEELA」は25年上期に予約開始で26年春に北米で販売予定

 

エンタテインメント分野の成長性

ソニーグループは音楽、映画、ゲームなど様々な分野でコンテンツIPを所有しています。その強みを生かし所有しているIPを様々な分野に展開していく、IPのマルチ展開を推進しています。その取り組みの一環としてPlayStationの人気ゲームタイトルであるGranTurismの映画化が発表されています。

 

PSのGranTurismには根強いファンが多いため映画のヒットにも期待されています。また映画からゲームに入ることも期待されるためシナジー効果は大きいと考えられます。

こういったシナジーの利かし方は競合のマイクロソフトや任天堂には出来ない事で、ソニーグループの優位性です。

 

ソニーグループのシナジーはエンタメ間だけなく、エンタメ分野とテクノロジー分野のシナジーも強みです。音楽では、背景をCGや自由視点の実写映像を表示させる、バーチャルプロダクションを使ったコンサートに成長期待があります。

 

 

Afeelaの高いポテンシャル

CES2023でSonyHondaMobillityのEV車の「AFEELA」プロトタイプが公開されました。デザインは極めてシンプルとなっていて、iPhoneを想起させるデザインと言えます。

 

AfeelaのコンセプトはAutonomy:「進化する自律性」,Augmentation:「身体・時空間の拡張」,Affinity:「人との協調、社会との共生」としています。

 

超高性能 Autonomy:「進化する自律性」

「AFEELA」は特定の条件の下で自動運転機能であるレベル3の搭載を目指しているようです。自動運転の肝となるECU(電子制御ユニット)にクアルコム製のSoC(System on a Chip)「Snapdragon」を採用するとしており、CES2023のソニー発表にはクアルコムのCEOも登壇しプレゼンを行いました。

このクアルコムのチップは市販されている乗用車の性能を大きく上回っており、自動運転のレベルのも期待が持てます。

 

ソニーグループだから出来るAugmentation「身体・時空間の拡張」

SonyHondaMobillityはフォートナイトのEpicGamesと協業することも発表しています。ソニーが持つ様々な空間技術や映画、音楽、ゲームなどのコンテンツやフォートナイトの世界観を取り入れた、他社と差別化できた車内体験を提供できることは間違いないでしょう。

 

株式市場は好感

ロイターによると市場には「ソニーにとって、EVは柱のひとつになるかもしれない。」といった声もあるようです。実際CES2023で発表が行われた後、株価は堅調に推移しています。

「AFEELA」の業績貢献はまだ先ですが、期待を株価に織り込むタイミングにきていると考えられます。また1月6日には、SonyHondaMobillityが上場する可能性が報じられ、ソニーの株価の支援材料となりました。

 

経営者が選ぶ有望銘柄4年連続首位

ソニーグループは経営者が選ぶ有望銘柄4年連続首位にも選ばれ、株価カタリストと成長ポテンシャル両方を備えている日本でも有数の有望銘柄です。

投資家としてはチェックしておきたい銘柄の一つなのは間違いないでしょう。

 

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